「脳卒中かも?」覚えていてほしい4文字

「脳卒中かも?」そのとき、あなたが覚えていてほしい4文字 健康・からだ

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「脳卒中かも?」そのとき、あなたが覚えていてほしい4文字

「なんか、しゃべり方がおかしい」

「笑った顔が、いつもと違う」

「片方の手に力が入っていない」

もし、目の前にいる家族や友人に突然こんな変化が起きたら。

あなたはどうしますか?

「疲れているのかな」
「少し休めば治るかな」
「もう少し様子を見てみよう」

そう思ってしまうかもしれません。

でも、その数分がとても大切なことがあります。

それが「脳卒中」です。

この記事で覚えてほしいことは、たくさんありません。

たった4文字です。

「FAST」

いつか、あなたの大切な人を守るために。

ぜひ、この4文字だけでも覚えて帰ってください。

そもそも「脳卒中」って?

脳卒中は一つの病気の名前ではありません。

  • 脳の血管が詰まる「脳梗塞」
  • 脳の血管が破れる「脳出血」
  • 脳を覆う膜の間で出血する「くも膜下出血」

など、脳の血管に突然起こる病気をまとめて「脳卒中」と呼びます。

そして脳卒中でとても重要なのが、

「突然起こる」

ということです。

日本脳卒中協会でも、脳卒中の症状に共通する特徴として「突然生じること」が挙げられています。

覚えてほしいのは「FAST」

脳卒中を疑う代表的なサインを覚える方法があります。

それが、

F・A・S・T

です。

F:Face 顔

「笑ってみて」と声をかけてみてください。

口元が片方だけ下がっていないでしょうか。

  • 顔の片側がうまく動かない。
  • 顔半分がしびれる。
  • 笑顔が左右非対称になる。

こんな変化が突然現れたら注意が必要です。

A:Arm 腕

「両腕を前に上げてみて」と声をかけます。

  • 片方だけ上がらない。
  • 上げても片方だけ落ちてくる。
  • 片腕に突然力が入らなくなった。

これも脳卒中の代表的なサインです。

ポイントは「両方を比べる」こと。

左右差が重要な手がかりになります。

S:Speech 言葉

簡単な言葉を話してもらいます。

「今日はいい天気ですね」

そんな短い文章でも構いません。

  • ろれつが回らない。
  • 言葉がうまく出てこない。
  • 話している内容がおかしい。
  • こちらの言葉を理解できない。
  • いつもと明らかに違う。

これも重要なサインです。

T:Time 時間

ここが一番大切です。

Face。

Arm。

Speech。

このどれか一つでも「突然」おかしくなったら、

「もう少し様子を見よう」

ではなく、

119番です。

脳卒中は、一分一秒でも早い治療が重要です。

脳梗塞の中には、発症からの時間や患者さんの状態などの条件によって、詰まった血栓を薬で溶かす治療や、カテーテルで血栓を取り除く治療の対象になるものがあります。

つまり、

「病院に行くかどうか迷っている時間」

そのものが、治療の選択肢に関わる可能性があります。

FASTだけではありません

FASTはとても覚えやすい方法ですが、脳卒中の症状はこれだけではありません。

たとえば、

  • 突然、立てないほどふらつく。
  • 突然、片方の目が見えなくなる。
  • 突然、物が二重に見える。
  • 突然、視野の一部が欠ける。
  • 経験したことのないような激しい頭痛が突然起こる。

こうした症状も脳卒中でみられることがあります。

特に「突然」という言葉を覚えておいてください。

「治ったから大丈夫」が危ないこともある

ここも、ぜひ知っておいてほしいことです。

たとえば突然、

  • 右手に力が入らなくなった。
  • 言葉がうまく出なくなった。
  • でも10分後には元に戻った。

「治った。よかった」

そう思いますよね。

ところが、安心できない場合があります。

脳梗塞の前触れとして、一時的に脳の血流が悪くなり、脳卒中のような症状が出ることがあります。

「一過性脳虚血発作(TIA)」と呼ばれるものです。

症状が消えても、その後に脳梗塞を起こす危険があります。

日本脳卒中協会も、前触れと思われる症状があれば様子を見ず、すぐに医療機関へ相談するよう呼びかけています。

「治ったから明日病院に行こう」

ではありません。

突然の麻痺や言葉の異常などが出たのであれば、症状が消えても軽く考えないでください。

救急車を呼んだら伝えたいこと

可能であれば、

「最後に普段どおりだった時刻」

を確認しておいてください。

「15時30分ごろまでは普通に話していた」

「16時ごろ突然ろれつが回らなくなった」

といった情報です。

本人が倒れているところを発見して、発症した瞬間を見ていないこともあります。

その場合は、

「最後に正常だったのはいつか」

が重要な情報になります。

ただし、時刻を調べるために119番を遅らせる必要はありません。

まず通報してください。

119番では指令員が必要なことを順番に質問してくれます。

今日、一つだけ覚えて帰るなら

医学用語を全部覚える必要はありません。

脳梗塞と脳出血の違いを説明できなくても構いません。

覚えてほしいのは、

「FAST」

です。

  • F:Face 顔がゆがんでいないか。
  • A:Arm 片腕に力が入らなくなっていないか。
  • S:Speech ろれつや言葉がおかしくないか。
  • T:Time 一つでも突然起きたら、迷わず119番。

そして、もう一つ。

「症状が消えても安心しない」。

これだけ覚えておいてください。

最後に

この記事を読んで、

「なるほど」

と思ってもらうことが目的ではありません。

今日覚えた「FAST」という4文字が、

半年後でも、5年後でも、

家族との食事中、

職場で同僚と話しているとき、

街で誰かの異変に気づいたとき、

ふと頭に浮かんでくれたら。

そして、

「これ、もしかして脳卒中じゃない?」

と気づいて119番につながったら。

この記事には、それだけで十分な意味があります。

Fは顔。

Aは腕。

Sは言葉。

Tは時間。

「突然おかしい」と思ったら、FASTを思い出してください。

あなたが覚えているその4文字が、いつか誰かの命や、その後の生活を守るかもしれません。

参考・出典

  • 厚生労働省「こんな時は迷わず119へ」
  • 厚生労働省 広報誌「厚生労働」脳卒中に関する解説
  • 公益社団法人 日本脳卒中協会「脳卒中の主な症状」
  • 公益社団法人 日本脳卒中協会「動画で学ぶ脳卒中」
  • 総務省消防庁「119番緊急通報」

※本記事は一般の方に緊急時の判断の目安を知っていただくことを目的としています。個別の診断を行うものではありません。脳卒中が疑われる症状が突然現れた場合は、自己判断で様子を見ず119番通報してください。


✍️ この記事はTOM さんの寄稿をもとに構成しました。(サイト → enishi-note.site

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