📂 AI・テクノロジー
話した内容が、すぐに図解化するアプリを作りました
会議が終わった直後は、たいてい分かった気になっています。問題はその翌週です。メモを開くと単語が並んでいるだけで、何がどう決まったのか読み取れない。誰かに聞かれても、うまく答えられない。
文章は、読む順番でしか情報を渡せません。話の全体像は、最後まで読んでから頭の中で組み立て直すことになります。その組み立てを、見返すたびにやり直している。
初めから図になっていれば、その手間が要りません。「パッと図解」というiPhoneアプリを作りました。今日、App Storeで公開されました。
録音したものを、貼るだけ
使い方はこうです。
iPhoneのメモで新しいノートを開くと、下にマークが並んでいます。その中のクリップを押します。

出てきたメニューから「オーディオを録音」を選びます。

赤いボタンを押すと録音が始まります。会議でも、打ち合わせでも、歩きながらの独り言でもかまいません。録音を止めて、左下の吹き出しのマークを押すと、話した内容が文字になって出てきます。

あとは、その文字をコピーしてパッと図解に貼る。図解する、を押す。
それだけです。箱を並べたり矢印を引いたりする作業はありません。内容を読み取って、どんな形の図がふさわしいかを判断し、組み立てるところまでが自動です。
貼り付けられるのは8,000字まで。1時間の打ち合わせでも、たいてい収まります。
1枚ではなく、内容ごとに分かれて出てくる
長い話には、性質の違う情報がいくつも混ざっています。予算の話、日程の話、手順の話、役割分担の話。これをひとつの図に押し込むと、かえって読めなくなります。
そこで、内容ごとに図を分けて作るようにしました。予算の比較なら表に、日程ならタイムラインに、手順ならフロー図に、中心から広がる関係なら関係図に。ひとつの議事録から、必要な図がまとめて出てきます。
どの形にするかは、こちらで指定しません。中身を読んで決まります。自分では気づいていなかった話の構造が見えることがあって、そこが作っていていちばん面白いところでした。
図にすると、何が変わるか
話の形が見えます。順番の話なのか、二つを比べている話なのか、時間の流れなのか、中心から広がっている話なのか。文章のままではどれも同じ見た目ですが、図にすると一目で違います。
抜けにも気づきます。図には空白が現れるからです。担当者の欄だけ埋まっていない、いつまでにやるかが書かれていない。文章では読み飛ばせてしまうことが、図では穴として残ります。
認識のずれも表に出ます。同じ話を聞いていても、人はそれぞれ違う絵を思い浮かべています。言葉だけでやりとりしていると、ずれたまま先に進んでしまう。1枚の図を挟むと、その場で「そこは逆では」と言ってもらえます。
説明にかかる時間も減ります。私は理学療法士として、体の仕組みを患者さんに説明する場面が毎日あります。言葉を尽くすより1枚の絵を見せたほうが早いことは、何度も経験しました。伝わったかどうかも、相手の顔を見ればすぐ分かります。
そして、覚えていられます。文字の羅列より、位置と形を持った情報のほうが後から思い出せる。1週間後に見返したときの読みやすさが、まるで違います。
そのまま資料に使えます
作った図は、画像とPowerPointとSVGで保存できます。
画像はチャットや報告書にそのまま貼れます。PowerPointは編集できる図形と表として書き出されるので、パソコンに送ってから文字を直したり、色を会社の資料に合わせたりできます。SVGは拡大しても輪郭がぼやけません。
1枚ずつ保存することも、まとめて保存することもできます。
直せるし、残ります
出てきた図の文字は、その場で書き換えられます。言い回しが気に入らなければ直せばいい。全部やり直す必要はありません。
作った図解は端末の中に自動で残ります。手順を表したフロー図には進捗モードがあって、どこまで終わったかを色で示せます。その状態はリンクで渡せるので、進み具合の共有にも使えます。
貼り付けた文章がこちらのサーバーに残ることはありません。図解を作るために処理して、それで終わりです。会議の中身を扱う道具なので、ここは最初に決めました。
料金について、正直に書いておきます
無料で3回試せます。機能の制限はなく、全部使えます。
続けて使う場合はProで、月600円か年5,000円です。
そのうえで、Proにも上限があります。1日30回、月に100回まで。
理由は単純で、AIの利用料が実費でかかるからです。1回図解を作るたびに、こちらに費用が発生します。無制限にすると、使ってもらえるほど赤字が増えていく。かけたくてかけている制限ではありません。
ただ、あとから「思ったより使えなかった」となるより、先に書いておくほうが誠実だと思いました。1日30回に届く使い方は、そうそう無いはずです。
これから
アプリの中で録音まで済ませられるようにするのが、次の宿題です。いまはiPhoneのメモを経由してもらう形になっています。手間としては数タップですが、ひとつのアプリで完結したほうが気持ちがいい。
まだ改良の余地のあるアプリですが、使っていただいて、話したことが形になる感覚を味わってもらえたらとても嬉しいです。
まずは手元にある会議のメモを、ひとつ貼ってみてください。
リンク
この記事は、開発者本人が自作アプリを紹介したものです。iPhoneのメモの録音と文字起こしは、お使いのiOSのバージョンによって画面や名称が異なる場合があります。


